■♪燃えつきるまで♪ 唯川恵(幻冬舎)
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TVドラマ「恋愛偏差値 第一章」主人公怜子はある日突然、恋人耕一郎から別れを告げられた。この失恋によって今まで順風満帆な人生に陰り・・・仕事も手につかず、ストーカー行為をするまで自分というものが落ちていく。ほんの少し、人生の歯車が狂っただけ・・・誰でもそう思いたい状況があるのでは?(2002.8.29読了)
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■♪アジアンタムブルー♪ 大崎善生 (角川書店)
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もし愛する人が死の目前にいるとしたら、あなたは何ができますか?葉子を亡くしてから僕R.Y(山崎隆二)はデパートの屋上からからの景色をただぼんやり眺める日常を送っていた。前半はただ淡々と過ぎていくストーリーだったが、後半葉子が末期癌だとわかると主人公はものすごい行動力で、葉子と二人ニースへ旅立ってしまう。何がそんなに強くさせるのかわからないが、きっと何かをしなくてはいけない衝動に駆られたのだろう。前作「パイロットフィッシュ」同様ただなんとなく切ない恋愛小説です。(2002.9.15読了)
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■♪マラケシュ心中♪中山可穂(講談社)
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「愛は、極めねばなりません。極めたら、死なねばなりません。」戦慄と至福の書き下ろし長編小説。なのだそうだ。これはただの恋愛小説ではないような気がする。この作家さんは同性愛について書いているので一般的な男と女のどうのこうのっていうのとは少し違うけど、すごく純粋できれいで深い愛だと思う。内容は女流歌人・緒川絢彦(あやひこ)が歌壇の恩師の小川薫風の妻・泉に恋をしてしまうところから始まり、仕事で海外を旅し、最終地の
モロッコでクライマックスを向かえるというもの。絢彦はとても一筋で強い。泉に片思いするところはとても純粋で激しい。クライマックスはネタばれになるのでとても書けないが(いや~私の胸の中にしまっておきたい素晴らしい完結だったので)最後の地マラケシュの紅い砂漠が目に焼きつくような燃えるような事件だった。あ~少しネタばれ。心中事件があるのだ。でも絢彦とではないよ。絢彦はサハラ砂漠で強盗にあい、倒れて死にかけていたのだから。愛というのは男も女もないね。ある人にこの作家さんの本を教えてもらって読み始めて最初はギョっとしたけど、(すごいキワドイシーンもあるから)どんどん引き込まれていくの。すごいスピードで。好奇ではなく純粋にただ愛とはこうなのかもしれないと思い知らされたそんな1冊です。(2002.11.8読了)
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■♪だれかのいとしいひと♪角田光代(白泉社)
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何とも不思議なというか微妙な感情の恋愛短編集です。酒井駒子さんの装画も素敵です。ごく日常的に見過ごしそうな感情がせつなく描かれています。私的には一番最初の「転校生の会」がよかったかな。転校生の彼にふられ、転校生のことを知りたくなったあたしは「全国転校生友の会」に入る。そこで人と人との出会いや別れを乗り合いバスに例えて話すあたしの姿がとても印象的だった。
(2002.11.27読了)
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